アグロフォレストリーに一票!
アグロフォレストリーとは、アグリカルチャー(農業)とフォレストリー(林業)を合わせた言葉で、農作物と樹木を同じ場所で育てることで、森の再生と農業を両立させようという農法です。主に熱帯雨林の伐採、焼き畑等で問題になっているアマゾン川流域などで注目されています。
実はコレ、寝正月の成果で池上彰さんの番組で取り上げられていて知った言葉でした。細かいことをいえば、数種類の作物や樹木を組み合わせたところで、多種多様な熱帯雨林の動植物の保護になるかは疑問ですが、少なくとも目先の利益だけのために、無計画に伐採されていっている現状に歯止めをかける効果はあるものと思いました。
農学博士の内村悦三さんの著書には次のような記述がありました。
農牧や林木を多元的に配置するアグロフォレストリーは、収穫の減少の危険度を軽減させながら、「土壌の長期的な利用を可能にし得るよう土地を改善する」ことが主目的であり、従って生産量が必ずしもプラスになるとは限らない (中略) ラワンやチークを植えれば将来は家具材として売れるけれども、収入が入ってくるまで50年や60年は優にかかる。そんなに待てない、ということであればパパイヤやマンゴーなど短期間で換金できる果樹を植えればいい。木材を売るよりは、薪が欲しいのであれば薪炭材になる樹木を植えればいい。その地域にすむ人がその土地から何を得たいか、もう少し率直に言えばすぐにお金がほしいのか、少々待っても将来お金がほしいかなども含めて、まず住民のニーズがあって、そこに自然条件などが加味されていくべきだと考えます。 (中略) 伝統と科学、市民と研究者、そしてもちろん、林業と農業(畜産業)・・・・さまざまな融合――共生の上に次代のアグロフォレストリーを組み立てていく柔軟な発想こそが、人と自然が共生する豊かな21世紀につながると思います。
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