時代遅れなのか最先端なのか、大型屋内緑化
2015/10/26
日立造船株式会社大阪本社で、屋内緑化の管理をさせていただいております。通常サイズの大鉢も設置していますが、ここの目玉は水耕栽培の大型樹木。元をたどれば20数年前、半官半民の株式会社環境緑化資源開発センターの大阪地区代理店として仕事をさせていただいておりました。その研究の一つに、様々な樹木を水耕栽培にして馴化させることで、どの程度の低照度まで耐えるかという、データを取るようなことをされていたようです。そして多くの常緑広葉樹は、屋内の低照度でも耐えるという結論に至りました。特許も出願されていたようです。しかしそれが今、どの程度実際に役立っているかは疑問です。その後、そこで働いていた人や技術は一旦民間の会社に移行されましたが、数年で消滅。親会社がなくなった後も弊社は管理業務を引き継がせていただいているのです。
両サイドは、枯れたのを機に無難なベンジャミンに変えてしまいましたが、真ん中は納品から20年以上経過する常緑広葉樹のモッコクが健在です。不具合もあって、電気仕掛けのポンプは止まっています。しかし定期メンテナンスの水遣りで事足りてしまうから、私たちが行っている間はわざわざ費用をかけてそれらを一新する必要はないといったところです。
広まるようで広まらない水耕樹木や大型屋内緑化。何より敬遠される理由はランニングコストでしょうか。時代遅れなのか最先端なのかわからくなってきます。建物の設計からシステムを組むと高くつきますが、単独の大型樹木だったら、案外安いものですよ~
こちらは、大末建設高槻寮のアトリウム。納品から20数年経過したモチノキが健在です。その主木の植わった中心部のプランターと、周囲を取り囲むグランドカバーのプランターは別構造になっています。ちなみに、メンテナンスは当初から3ケ月に1回で、今でもそのサイクルでいけています。当初購入していただいており、後は定額のメンテナンス料金(安め)だけで、それ以外の費用はかかっていません。
(昔の親会社パンフレット)
関連記事
-
-
竹は凄い生命力なのにいざ育てようとすると難しい
以前、大型屋内緑化の下請け仕事で竹の植栽もやっていました。足りない照度を電灯で補 …
-
-
病院にこそインテリアグリーンを!
病院では、多くの患者さんがグリーンを見て安らぎを覚えることでしょう。特に外に出ら …
-
-
京都産業大学徒歩圏のデザイナーズ賃貸ロイヤルステージ上賀茂&ログハウス
<2016.2/29更新> ロイヤルステージ上賀茂空室情報 実は今春 …
-
-
室内の観葉植物をすぐに枯らせてしまう人に伝えたい長持ちのコツ<土・植替え 編>
観葉植物を枯らせてしまう原因のほとんどは、以前の記事で書かせていただきました設 …
-
-
軽トラのアレが地下道の壁に激突して、さてどうしよう
軽トラが車検で、車屋の人が取りに来られました。すぐに電話がかかってきて、「地下道 …
-
-
観葉植物でオフィスを軽く仕切る、間仕切りプランターはいかが~
オフィスの一部を軽く仕切るのによく使われるパーテーション。プランターボックスとか …
-
-
0+0+0=1 にする貸鉢屋的発想
貸鉢屋は、同じ方面のお客さんをまとめて、ついでついでに廻ることで、顧客単価が安く …
-
-
中も外も、鉢物も植栽も、植物のことならお任せください
貸鉢ってあまり広く認識されていないから、近くの人でもあそこは何をやっているんだろ …
-
-
今年も綺麗に咲きました!
茨木東中条パーク・ホームズさんの中庭植栽、ツルバラです。 この投稿 …
-
-
ウンベラータやオーガスタをオススメしない訳とは
最近、観葉植物引き取りの依頼がとても多いです。胡蝶蘭はさておき、その中に決まって …
- PREV
- セイタカアワダチソウに立ち向かうススキの逆襲
- NEXT
- 病院にこそインテリアグリーンを!