バラの庭vs.日本庭園
植栽管理の一環で、バラの管理を任されているお客さんがあります。茨木東中条パーク・ホームズさんです。バラは5月から次の冬まで咲き続けます。が、一斉に咲くのは咲き始めのこの時期だけで、あとは少しずつというペースになります。冬場に地味な剪定、誘引作業をするのですが、この満開の花を見ると苦労も報われるといったところです。
昨日、バラのプロフェッショナル、松尾園芸さん へ行ってきました。老舗の園芸店さんですが、バラの種類や商品量、装飾として使われているバラもあり、ボリュームはちょっとしたバラ園顔負けです。園芸、特にバラがお好きでしたら、一度は行っときたい園芸店さんです!
その後、たまたま立ち寄ることになった仁和寺。立派な日本庭園がありました。平安時代に作られ、度々の改修を経て現在に至っています。中でも近代に京都を中心に活躍した造園家7代目小川治兵衛(植治)が有名で、その手が加えられたとのことです。
(以下、京都市都市緑化協会ホームページより)
庭園の景として、背後の建物を利用した構成は比較的珍しく、秋になると、池の手前の白砂敷に紅葉が映え、格別の美しさとなります。宸殿の北西側にある「遼廓亭」は、江戸時代に活躍した画家の尾形光琳の遺愛の席を移したとも伝えられる建物です。そこに作られている露地庭は、北側に滝石組を備えた池と流れのある珍しい形式のもので、広々とした明るい感じに作られていますが、一方で、周囲の竹や高木が日差しを遮るため、落着いた雰囲気もかもし出すなど、千家の露地などとはまた趣の違う庭となっています。宸殿の庭の池の北側の「飛濤亭」は、宸殿の庭より一段高くなった丘の上、宸殿の庭の池への深い流れを渡って辿り着くように作られており、深山幽谷の雰囲気を演出しています。また一方で、亭の前からは、宸殿とその庭が一望できるため、開放感もあわせもつなど、「遼廓亭」の露地庭と同じく、独特の趣をもった露地庭となっています。
このように、古い歴史と格式を誇る仁和寺の庭は、長い年月をかけて営々と作られてきた、それぞれに趣の異なった池庭と2つの露地庭が、違和感なく一体化して今に残されている点で貴重なものとなっています。
文化財の指定/関連の文化財
宸殿の庭と、「飛濤亭」「遼廓亭」の露地が一体として、平成8年(1996)に京都市の名勝に指定されています。
境内全体は昭和13年(1938年)に国の史跡に指定されており、さらに平成6年(1994年)12月、世界文化遺産に登録されました。
日本庭園は奥深く、その説明も難しいですね。しかし、海外からもわざわざ見に来られる貴重な庭が近くにたくさんあるのはありがたいことです。まだまだ見ていない庭もたくさんあるので、これからもどんどん見ていきたいです。理屈よりも感性で!
バラの庭を見たらバラがいっぱいの庭がいいと思い、日本庭園を見たらその素朴さ、奥ゆかしさがいいと思う。それでいいのだと思いました。
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